カサンドラの日記

発達障害のダンナさんとこどもを持つ主婦の日記。

発達障害と気付かずに結婚したから。。。⑦

結婚指輪をしなくなってほぼ10年。

 

 

あの日からすごく気持ちが楽になった。

 

 

 

 

結婚当初は、指輪を見る度に「ずっと好きだったカレとやっと結婚できた嬉しさ」しかなかった。仕事で疲れていても指輪をそっと見て「頑張ろう」と思えた。

 

 

 

だけど結婚生活が続いていくうちに、いろんなところでカレに対しての不信感が大きくなって。。。

 

 

 

指輪を見る度に気持ちがギューっと押し潰されるように感じて心苦しくなっていった。

 

 

 

指輪がワタシを縛り付けているように感じた。

 

 

 

 

 

指輪をしなくなってからしばらくして、カレに訊かれた。

「最近指輪していないね」と。

 

 

 

だから正直に答えた。

 

 

 

「ケンカの翌日に捨てた。気持ちがスッキリした。」とだけ。

 

 

 

カレは驚くこともなくこう言った。「もったいない。あれはブランドでとても高価なモノだったから捨てずに売れば良かったのに。」

 

 

 

 

ワタシは拍子抜けした。例えば「大事な結婚指輪なのに!」と怒るとか、悲しむとか、その時のケンカがワタシにとっては本当に離婚してもいいと思うくらいイヤなことだったと察してくれるとか、無意識にそういうことを期待していたんだと思う。

 

 

 

でもカレは違った。「指輪の金額」のことしか頭になかったのだ。

 

 

 

 

それから最後に言われたことがあって。。。

 

 

 

「まさか婚約指輪は捨てていないだろうね。キミは知らないかもしれないけど。あれは大きなダイヤがついているから、ちょっとした車が買えるくらい高価だったんだ!!」

 

 

 

 

その金額が本当かどうかは知らない。

 

 

 

 

でもワタシにとってはそんなことどうでもよくて、結局金額にしかこだわらないカレに失望したのだ。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。⑥

こどもが1歳半の時、全く土地勘のない場所へ転勤した。

 

 

新しいオフィスで新しい人達との仕事。カレなりに適応するためにストレスも多かったのだろう。

 

 

ワタシも同じだ。見知らぬ土地で知り合いもいない。頼れる人もいない。話せる人もいない。毎日育児と家事と、それだけだ。

 

 

 

 

2人ともストレスが溜まっていたこともあったのだろう。

 

 

 

 

「ネクタイ事件」(※女性関係のトラブル)以来の大きなケンカをした。

 

 

 

 

 

最初は売り言葉に買い言葉だったのだろう。

 

 

 

でも産後の妻に言い放つにはあまりにもひどい暴言を吐かれた。

 

 

 

 

「黙れ!デブ!!!」

 

 

 

 

いま、当時の写真を見ても、さほど太っては見えないが産後のワタシにとっては最大の屈辱でしかなかった。

 

 

 

ブチっと頭の中で「何か太いモノ」がキレたように感じた。

 

 

 

 

 

普段、小さなことではあまり怒ることもなく「ささいなこと。小さなこと。」として我慢をする性格のワタシ。

 

 

 

ここで書いてみたところで信じてくれる人は少ないのかもしれないが、そういう性格なのだ。

 

 

 

 

でも、あの日は完全にブチっと何かがキレた。

 

 

 

 

 

そして翌日。結婚指輪と結婚アルバム、付き合っていた時の写真や思い出のもの、まとめてそれらを生ゴミと一緒に捨てた。

 

 

 

 

 

何かがスーッと肩から下りて、気持ちがとても軽くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。⑤

産後、赤ちゃんのお世話は大変だった。

 

 

育児を経験された方はイメージもつくかもしれないが、文字通り「四六時中」手も目も離せないのだ。

 

 

もちろん、育児だけでなく通常の主婦業もしなくてはいけない。

 

 

最初の1〜2か月は細切れに30分ずつ。トータルでも1時間半くらいしか睡眠時間が取れなかった。

 

 

 

もともと貧血気味のワタシは母乳があまり出なかった。

 

 

 

当時はまだ母乳神話が強く信じられていたので、義母・義父・実父からは「粉ミルクなんてダメだ。母乳で育てないと!」とプレッシャーをかけられていた。

 

 

ほとんど母乳が出ないため授乳時間も長くなるし、授乳間隔も短く回数も多い。

空いた時間は母乳が出るようなマッサージをしたりして睡眠時間が余計に削られた。

 

 

それからどんなにクタクタでも、夫は家事を手伝おうとはしない。

 

 

「オレは金を稼いでいる。キミは家にいるだけだ。何がそんなに大変なんだ?こどもと一日遊んでいるだけだろう!」

 

 

 

ワタシが疲れきった顔をしていてもお構いなし。

 

 

 

それどころか土日には「オレは夜中にこどものせいで起こされて寝不足なんだ。土日は昼寝をしたいから、日中はこどもを連れて外へ行ってくれ。」と。

 

 

 

その後、こどもが夜泣きをする時期を過ぎても、夫の昼夜逆転生活は変わることがなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。④

産後しばらくして、カレの親戚に子供を会わせる機会があった。

 

 

カレの両親、祖父、叔父・叔母、従兄弟達・・・それはそれはたくさんの人達がお祝いをしてくれた。とても嬉しかった。

 

 

でもその席でちょっと「?」と思うことがあった。

 

 

「ちゃんとお嫁さんのお手伝いしているの?」と尋ねる親戚に「もちろんやっていますよ!!!こどものお風呂も入れているし、オムツも替えるし、家事だって手伝います。」それからアレもコレもアレもコレも。。。とやってもいないことを挙げ連ねた。

 

 

 

確かにこどものお風呂は最初の1か月くらいは入れてくれたし、オムツも土日のうち1〜2回は替えてくれたりもした。

 

 

 

でもその親戚の集まりの時にはもう既にそんなことしていなかったのだ。

 

 

 

「本当なの?いいダンナさんね〜」そう親戚に言われて得意げな顔をするカレ。

 

 

 

「本当にやってくれているの?」ワタシにも聞いてきた。

 

 

 

一瞬のことだったけれど、ワタシの頭の中では「親戚を安心させたいからそう言ったのかな?」「とりあえずそういうことにしておいた方が無難かな」「こういう時は夫を立てておくのが礼儀なのかな」「本当のことを言って場をしらけさせるより、ここでは我慢しておいた方がいいのかな」激しくいろんなことがグルグルして、そしてそっと言ったのだ。

 

 

 

「よくしてくれていますよ。」

 

 

 

帰りの電車でカレに話をした。

 

 

 

「さっきはせっかくお祝いしてくれているのに、その場をしらけさせるのはどうかと思って話を合わせておいたけれど、次からはもし手伝っているというのなら、本当に手伝ってから言ってね。」と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。③

大変だった出産を終え、いよいよ自宅に帰る日が来た。

 

 

産後のカラダの痛みはひどかった。

 

 

階段の昇り降りや通常の歩行も、そしてただ座ったりするだけでもカラダがとても痛かった。出産を経験された方ならおよそイメージがつくかもしれないのだけれど。。。

 

 

だから自宅に帰った後の掃除も出来ればカレに手伝って欲しかった。

 

 

フローリングを掃除するのも、お風呂を磨くのも産後のカラダではツライのだ。

 

 

でも、カレは全く手伝おうとしなかった。

 

 

 

 

 

思えば妊娠中の買い物にしたってそうだ。

 

 

 

 

 

お腹の大きな奥さんがいれば、大概のダンナさんは重い買い物袋を持つのを手伝ったり気を遣うだろう。

 

 

ところがカレは「買い物袋を持って歩くなんて所帯染みたこと、オレはしない」

と、例えカレが手ぶらでも手伝ってくれなかった。

 

 

 

お腹の大きな妊婦が両手に重い買い物袋を下げてヨタヨタ歩いている隣で、手ぶらで移動する夫。

 

 

知らないオバさんから、「ムリしないでダンナさんに持ってもらいなさい」「あらまぁ。可哀想に。。。」なんてコソっと声をかけられたりもしつつ。。。

 

 

それでも気づかないフリをしているのか、興味がないのか、したくないことは絶対にしない主義なのか。。。とにかく理由はよくわからなかったけれど、そして産後しばらくもそんな感じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。②

重いつわりの時期を経て、ようやく外出できるまでに回復したワタシ。

 

いろいろなことがあったとは言え、自分のお腹の中の小さな命の存在はとても嬉しく、まだ生まれてもいないのにベビー服やらファーストシューズやらたくさん買い込んだ。

 

それから、いろいろ買い足しているうちにベビー用の衣装ケースが欲しいなと思うようになった。

 

「赤ちゃん用の衣装ケースを買いたいと思うんだけど」とダンナさんに相談をした。

 

というのも、カレがワタシに渡す生活費は食費と雑費にかかるくらいのミニマムでその他必要なモノは申告する必要があったし、大型のモノはカレのインテリアの好みにマッチしていないと購入できなかったからだ。

 

「シンプルなデザインでそんなに高くないんだけど」

 

 

そう言ってはみたけれど「そんなモノ必要ない」と一蹴。

 

 

ただ赤ちゃんの服をしまう場所もないし、出産してからでは到底買いに出かけることがムリなのはわかっていた。

 

 

だから自分で買って運んできた。

 

 

「何故ネットで注文しないんだろう?」と疑問に思われた方もあるだろう。

 

 

何故か。夫がカードを作ることを許さなかったからだ。ネットで購入するのはカレの許可が必要だった。

 

 

それは今も同じこと。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害と気付かずに結婚したから。。。

交際スタートから10年ほどして、今のダンナさんと結婚をした。

 

 

いつもデートの時間は1〜2時間遅刻していたカレ。

 

 

当時はケイタイが今ほど普及していなくて、いつも外で待たされていたワタシ。

 

 

 

 

 

普通の人なら「悪いことしたな。。。次は気をつけよう。」と反省するのだろうけれど、付き合っている間のほぼ10年はこんな感じだった。

 

 

 

 

 

 

それから端正な顔立ちだったせいか、常に女性関係でトラブルもあって...

 

 

 

付き合っていることを隠して女の子と遊びに行ったり、合コンしたり。友達と「彼女いない歴はこれくらいにしよう」なんて口裏わせをしてクラブに行ったり、やりたい放題だった。

 

 

 

もちろんそんなカレを知っている複数の友達は「好きなのはわかるけれど、大事にされていないじゃん。別れた方がいいよ。」ってずっと言ってた。

 

 

 

 

 

 

でも「好きだから」という理由だけで、頑張って付き合ってきてしまった。

 

 

 

なんでいつも女性関係のトラブルがバレて表面上では反省したような素振りを見せるのに、何度も何度も繰り返すのかいつも不思議だった。

 

 

 

 

 

 

結婚して数ヶ月した時、本人の趣味ではなさそうなネクタイを「使いづらいな・・・」とブツブツ言いながら締めるのを見て違和感をおぼえた。

 

 

 

それから。。。そのネクタイのブランドは高価なモノだったけれど、仕事に使うようなブランドではなくそれも変だなと思っていた。

 

 

 

「何かあるな」そうその時わかったけれど確証はない。

 

 

 

本人にも聞いてみたけれど本当のことなんて言うわけもなく。

 

 

 

 

 

そのまま数年経った時、ついにボロが出た。

 

 

 

 

古いPCを「キミ用にあげるよ。でもデータを少し整理してから渡すね。」と言うので、それとなく様子を見ていたら.....あのネクタイのブランドをタイトルにしたメールを少し慌てた様子で消去しようとしていた。

 

 

 

気づかなかったフリをして、そっとその文章を読んで心臓が止まりそうになった。

 

 

 

そしてやっと決心した。

 

 

 

「もうこれ以上は我慢できない。別れよう。」

 

 

 

 

 

 

 

でも。そんな時に限って想像もしなかったようなことに気づく。

 

 

 

 

妊娠していたのだ。

 

 

 

 

 

ワタシはカレに事実を伝えた。「"諦める"ことにするのなら、数日以内に決めないといけない。子供に罪はないし、せっかく授かった子供だ。なんでこんなタイミングなんだろう・・・」

 

 

 

少しうつむいたまま相手は涙ぐんでいた。

 

 

 

今までそんなこと一度もなかったのに。

 

 

 

やっと絞りだすようにして言った言葉は「産んで欲しい。自分が悪かった。子供を"諦める"とか言わないでくれ。」だった。

 

 

 

 

 

 

自分も数日考えて、「そんなことくらいで人の命を奪ってはいけないのではないか」と結論を出して出産することにした。。。

 

 

 

 

その後いろいろ大変なことを経て、夫の発達障害に気づくことになった。。